JGW-G1605024-v2
- Document #:
- JGW-G1605024-v2
- Document type:
- G
- Submitted by:
- Naoko Ohishi
- Updated by:
- Naoko Ohishi
- Document Created:
- 22 Mar 2016, 13:15
- Contents Revised:
- 22 Mar 2016, 13:33
- DB Info Revised:
- 22 Mar 2016, 13:33
- 重力波の直接検出を目指して、アメリカ(LIGO)、ヨーロッパ(VIRGO)、そして日本(KAGRA)で基線長3〜4kmのレーザー干渉計型重力波検出器が建設されている。
LIGO, VIRGOは既に干渉計としての動作実績があり、ここ数年は検出器の感度向上のための装置の改修が行われていたが、2015年9月18日から他の検出器に先駆け、
LIGOが約3ヶ月の予定で観測(observing run: O1)を開始した。VIRGOは2016年からの観測を予定している。
レーザー干渉計型の重力波検出器では、微弱な信号を検出するために、高出力レーザーや、多段の防振系などが用いられるが、KAGRAにはさらに、干渉計の感度を制限する原理的な雑音源のひとつである地面振動を低減するために「地下」に建設され、同じく原理的な雑音のひとつである熱雑音を低減するために鏡を「低温」に冷却する、という2つの特徴がある。
建設の開始は同規模の他計画よりも遅く、2012年よりトンネルの掘削がはじまり、
2014年3月にトンネル掘削完了、翌2015年春には干渉計の両腕の真空ダクトの設置・接続が完了した。2015年にはクリーンブースの建設のほか、光源レーザーの射出、クライオスタットの組み立て、モードクリーナほか防振系に吊られた主要な光学系の設置など、観測装置建設の重要な節目が、多くの学生や研究者を中心にを達成された。
現在は2018年の本格運用(bKAGRA)の前に、2015年度中の望遠鏡のファーストライトに相当するテスト観測(iKAGRA)を目指して日々建設が進められている。
本講演ではKAGRAの現状について、2015年秋以降の神岡での建設状況を中心に紹介し、テスト観測の準備状況などについても報告する。
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