JGW-G1503438-v1
- Document #:
- JGW-G1503438-v1
- Document type:
- G
- Submitted by:
- Hiroki Tanaka
- Updated by:
- Hiroki Tanaka
- Document Created:
- 21 Mar 2015, 14:10
- Contents Revised:
- 21 Mar 2015, 14:10
- DB Info Revised:
- 21 Mar 2015, 14:10
- 重力波検出は現代物理学の最重要課題の一つである。現在欧米日で初検出を目指し、kmスケールの干渉計の建設と開発が進められている。日本では地面振動が小さい神岡鉱山に干渉計を建設するKAGRA計画が進められている。
検出される重力波は非常に小さいので、雑音を小さくしなければならない干渉計型検出器音には大きく分けて地面振動、熱雑音、量子雑音の3つがある。熱雑音を低減するために、KAGRAの鏡は20Kまで冷やす。干渉計の鏡は原理上自由質点として振舞わなければならないので、懸架される。レーザーで鏡に加わる熱を逃がさなければならないので、鏡を吊るファイバーは熱伝導率の高いサファイアを用いる。
熱雑音は温度だけでなくサファイアファイバの機械的散逸(Q値の逆数)にも依存する。熱雑音を低減するためには機械的散逸を小さく(Qを高く)しなければならない。サファイアは機械的散逸が小さいので、その意味でもサファイアをファイバーに使うことは有効である。
ファイバの機械的散逸を測定する上で最大の問題はファイバを固定するシステムの機械的散逸である。散逸を測定するときはファイバだけでなく固定システムの機械的散逸も込で測定される。このためファイバの散逸が著しく小さい場合、固定システムの散逸によりファイバの散逸を見積もることができなくなる。ファイバの散逸を正確に見積もるためには適切な固定システムの開発が必要である。本講演では開発の現状について報告する。
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