JGW-G1706348-v1
- Document #:
- JGW-G1706348-v1
- Document type:
- G
- Submitted by:
- Hiroki Tanaka
- Updated by:
- Hiroki Tanaka
- Document Created:
- 16 Mar 2017, 22:44
- Contents Revised:
- 16 Mar 2017, 22:44
- DB Info Revised:
- 16 Mar 2017, 22:44
- 現在、日本では重力波の国際観測ネットワーク参加を目指し、大型低温重力波望遠鏡KAGRAの建設と開発が進められている。
重力波の信号は極めて小さいので、様々なノイズが問題となる。例えば、KAGRAの観測帯域では熱雑音が問題となる。KAGRAでは、熱雑音を低減するため、干渉計のメインミラーをクライオスタットに入れて冷却する。
また、KAGRAでは、コイル・マグネット・アクチュエータ(コイルとマグネットを向かい合わせに設置し、コイルに電流を流すことでマグネットを磁力で動かすアクチュエータ)を多数用いて各ミラーの位置を制御する。ところが、このアクチュエータのマグネットは環境磁場と相互作用するので、環境磁場の変動によりミラーに雑音が生じる。その雑音がKAGRAの感度に影響を及ぼさないためには環境磁場の変動がどの程度小さければよいかという要求値が各ミラーに対して決まっており、干渉計の4枚のメインミラーに対する要求値が最も強い。
実際のメインミラーの位置において要求が満たされているかを調べるため、今回、KAGRAの片方のアーム(Xアーム)のフロント側クライオスタット(IXC)内部に磁束計を設置して環境磁場のスペクトルを測定し、要求を満たしているかどうかを確認した。
また、bKAGRA稼働中はミラーを冷却するためにIXCの傍で冷凍機が作動しており、冷凍機が稼働している状態での磁場変動が十分小さいことも確認しなければならない。本測定においてもIXCの傍の冷凍機を作動させてこれによる磁場変動の測定を行い、要求を満たしているかを確認した。
本講演では、これらの測定結果および今後の方針について報告する。
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