JGW-G1100491-v2
- Document #:
- JGW-G1100491-v2
- Document type:
- G
- Submitted by:
- Kazuhiro Hayama
- Updated by:
- Kazuhiro Hayama
- Document Created:
- 23 Jun 2011, 22:56
- Contents Revised:
- 01 Jul 2011, 15:44
- DB Info Revised:
- 01 Jul 2011, 15:44
- 2010年までにアメリカの重力波望遠鏡LIGO、イタリア・フランスのVirgo、ドイツ・イギリスのGEO600が1年以上に渡る連続運転2回を含む6度の観測を終えた。2009年~2010年に行われた観測については解析が進行中であるが未だ重力波は検出されておらず、トランジェントと呼ばれるGRB、超新星爆発などからのバースト性重力波と連星合体時の重力波や、連続波と呼ばれるパルサーからの重力波と背景重力波について観測的な制限がつけられた。そして現在、より感度が良いadvanced LIGO、advanced Virgo、日本の計画LCGTの建設が開始されている。2017年にはこれらの望遠鏡を用いて重力波の初検出が起こり、本格的な重力波天文学が創成されると期待されている。重力波の観測により、我々は天体現象とその周辺のエネルギー情報を持つ電磁波、天体の素過程の情報を持つニュートリノなどの素粒子の観測に加えて天体現象の起こる起点の情報を持つ時空の変動を直接観測することが可能になる。このような複数の観測からの情報を統合して現象を多角的に理解しようとするマルチメッセンジャー観測は重力波の信頼性の高い初検出だけでなく天文学の分野を横断した新しい風を起こしてくれると期待される。
本講演では現在までの重力波初検出に向けた観測的な活動と、重力波天文学とマルチメッセンジャー観測に向けた活動について報告したい。
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